第一回 灰持酒とは?
灰持酒は清酒の製造方法とは異なり、有機酸やアミノ酸を多く造る手法で醸造しているんです。
■ 灰持酒とは?
灰持酒とは、古来より日本で造られた日本酒と起源を同じくするもので、腐敗を防ぐ為に木灰を投入して保存性を高めた伝統的な醸造酒です。
鹿児島では地酒(じざけ)と呼ばれていますが、清酒の「地酒」とは異なります。
熊本でも、鹿児島の地酒と同様のものが造られており、赤酒(あかざけ)と呼ばれています。宮崎では、地酒(じしゅ)と呼ばれていましたが現在では造られておりません。他には、島根の地伝酒(じでんしゅ)があります。
■ 製造上の特徴
灰持酒は、当初、醸造方法が清酒と全く同じで、ただ最後にもろみに灰または灰汁を入れる手法でした。東酒造では発酵過程における温度管理等を研究し、一工夫した技術で醸造しています。
清酒は雑味を防ぐという理由でアミノ酸や有機酸を少なくする手法で醸造されていますが、東酒造の灰持酒はその逆で、なるべくアミノ酸や有機酸を多く造る手法で醸造しています。原料米の精白度合い、麹の作り方、醸造温度の管理などを徹底して研究しました。これは、料理や調味に使われることを意識しているからです。「黒酒」は、さらに濃厚な仕込を行い、アミノ酸含量を高めています。
もうひとつの特徴は、製品化の過程で一回も火を通さない(加熱して殺菌しない)ということです。加熱してしまうと殺菌工程で麹菌や酵母菌由来の大事な酵素が活力を失うからです。含まれている成分を、減らしたり、壊したりしない独自の精密濾過技術を取り入れ、雑菌や乳酸菌(火落菌)を濾過し取り除くことに成功しました。
また、製造過程の衛生管理に努め、アミノ酸や有機酸を多く含みながら、酵素が活きている灰持酒を生で提供できるようになりました。(もともと、灰持酒はうまみ調味料を添加したり、火入れをしないのが原則です。)
製造場(メーカー)により少しずつ品質が異なります。
酒税法に基づく表示では、雑酒
、一般名称は灰持酒(あくもちざけ)となります。
